「けものみち」という言葉を知っていますか?
山の中で、シカやイノシシが歩く道のことです。人のそれとは違って、
落ち葉やササ原の中に、うっすらと、ほんの少しだけ踏まれた道筋です。
上から見ると草木に覆われていることもあり、慣れないと見つけられない
場合もありますし、しっかりしたものだと、登山道と間違えて踏み入って
しまう場合ある道のような踏み跡のことです。
若い頃、自分は山の中で、何故かけものみちを見つけることが他人より
上手かったようです(と、登山仲間からよく言われました)。
人に見えない道が見える? それとも動物や獣なみの知能? その意味
は別として、道を探すような状況になると、いつも自分はその先頭に押し
やられて、藪を掻き分けたり、クモの巣を払ったりする係でした。
あれから随分時間は経ってしまいましたが・・・社会に出ても、この能
力のことを思い出す機会が良くあります。
いろいろな条件が絡み合った問題や、一見解決策がないような問題に直
面する度、うっすらとした筋道が見えそうな気になる時があります。
丁度、山の中の「けものみち」のように。
もちろん「けものみち」は、その先がどこに続くのか分かりません。あ
る程度進んでその道を捨てる覚悟も必要です。途中で消えてしまって、
一層深い藪の中で迷子になる可能性だってあります。
けものみちを辿るには、その先に待っている結果を受け入れる覚悟や、
自信が必要なのは当然で、それでも目の前の壁を越えて先に進める
可能性を「けものみち」は教えてくれる存在でした。
縁あって今は、コーディネーターという仕事をさせて頂いておりますが、
そこには、昔と同じように「けものみち」を探している自分がいること
を、ふと感じるこの頃です。
皆が、もし道をお探しでしたら私と一緒に彷徨しませんか?





