2023.08.29
レポート
第10回MaOIサロンを開催しました!
今回のサロンは“The Ocean Microbiome as a Treasure Trove for the Discovery of New Taxa, Enzymes and Bioactive Compounds”というタイトルで、スイス連邦工科大学チューリッヒ校のShinichi Sunagawa先生に御講演いただき、その後交流会を開催しました。
Sunagawa先生から、日本ではスイスといえば、「アルプスの少女ハイジ」が有名であるなどユーモアを交えた和やかな雰囲気でMaOIサロンが始まりました。研究活動については、主要メンバーとして参画されている国際的な海洋探査プロジェクトTara Oceanで明らかとなった新規海洋微生物の紹介や、微生物群集の多様性と環境要因との関係、大量の微生物ゲノムデータを用いた新規生理活性物質の探索など、最先端の海洋微生物とゲノミクスやバイオインフォマティクスに関するご研究内容をわかりやすくご紹介いただきました。
講演後には、多くの質問が飛び交い、ひとつひとつ丁寧にご回答いただきました。特に海洋における遺伝資源の重要さにもつながる、海洋での新規の微生物や機能未知遺伝が多いことについて、活発な意見交換がなされていました。また、プロジェクトで収集したデータの権利や公開について、どのような考えをお持ちかという質問については、「公的資金で行われている研究であればデータを公開するのは当然の事で、透明性が必要と考える。論文公開前であっても公開すべきなのでは?」というSunagawa先生のご回答でした。MaOI機構もBISHOPデータベースを保有しており、今後のデータ収集や他機関との相互利用を検討していく上で貴重な意見となりました。
MaOI機構では、先進の研究に取り組まれているトップ研究者や先端技術をお持ちの企業の方にお話いただくMaOIサロンを今後も開催していく予定です。講演後には、ラフな雰囲気の中で講師の先生、参加者と意見交換を行うことができます。人前で質問するのが苦手な方には、うってつけの場です。
ぜひMaOIフォーラムにご参加いただき、MaOIサロンにてご交流ください。
今回のMaOIサロンは会員に限らず広く募集をいたしましたが、フォーラム会員限定のイベント等も企画してまいりたいと思います。ぜひMaOIフォーラムにご入会いただき、MaOIサロンにご参加ください。