2024.02.22

レポート

第19回MaOIセミナー「食べるタイミングが未来を変える!時間栄養学で健康な人生を」

2024年2月7日(水)、「食べるタイミングが未来を変える!時間栄養学で健康な人生を」をテーマに第19回MaOIセミナーを開催しました。(静岡市内の会場とオンライン配信のハイブリッド形式で開催)

会場参加29名、オンライン聴講117名ということで、非常に多くの方にご参加いただき、食と健康への関心の高さを感じました。

ここ数年で急速に発展していると言われる新しい学問分野「時間栄養学」ですが、これは体内時計を考慮に入れた栄養学のことです。基本的には、栄養効果が時刻によって変化するといった内容や、栄養素や食品成分によって体内時計が変化するといった内容が取り扱われています。最近では、この学問をコンセプトにした食品もコンビニ等で販売されています。

時間栄養学の健康科学への寄与

さて、1人目の講師は広島大学 医系科学研究科 特任教授 柴田 重信様。「食べる時間でこんなに変わる 時間栄養学入門 体内時計が左右する肥満、老化、生活習慣病」「脂肪を落としたければ、食べる時間を変えなさい」等の著書を持ち、日本時間栄養学会理事(顧問)などを務められている先生です。

時間栄養学の健康科学への寄与

機能性表示食品等のパッケージに、「主食、主菜、副菜をバランスよく」というフレーズが書かれていますが、どうバランスよくとればよいかはよくわかりません。時間栄養学は、そうした疑問へのヒントを与えてくれます。

では、体内時計の観点からは、「いつ」「なに」を食べると良いのでしょうか。本セミナーでは、朝食の重要性について、非常に多くの学びがありました。カフェインは抗肥満効果、リコピンには抗酸化作用、魚油は脂肪肝減少効果があると一般的にいわれています。それらについて、研究によると、夕方摂取するよりも朝摂取するほうが、有効であることが示されているとのことです。

また、タンパク質が体に良いと言われていますが、朝タンパク質の多い食事、とりわけPDCAAS(たんぱく質消化性アミノ酸スコア)が高い朝食をとると筋力、筋量、握力が増強されるという研究結果があるとのことです。このように朝食の質が健康に非常に大きく影響を与えることを学ぶことができました。

自社製品を使用した時間栄養学研究の紹介

こうした学問を食品開発に活かしている企業があります。2人目の講師はカルビー株式会社の増冨様です。会社名のカルビーはカルシウムとビタミンB1からとった名前です。かっぱあられは開発当時流行していた脚気(かっけ)対策や骨の強化のため、カルシウムとビタミンB1を安価に手軽に補給できる手段として開発。かっぱあられの誕生から約10年後に、瀬戸内海の未利用資源(小エビ)を利用し、かっぱえびせんが作られたそうです。

自社製品を使用した時間栄養学研究の紹介

増冨様は主にフルーツグラノーラの研究開発を行われており、今回は朝食で摂取することによる効果等を紹介していただきました。同社では、朝食の欠食が睡眠の質や精神的QOLに悪影響を与えることを調べたうえで、さらに普段の食事に少量のフルーツグラノーラを追加することの影響を調査しました。その結果、

  • 16種類の栄養充足率が向上し、特に鉄分、ビタミン類、食物繊維の充足率が大きく増加
  • 起床時刻が早まる(=朝型化)
  • 一週間における排便回数が増加

等の効果があることが示されました。講演の結びには、「製品での研究事例から時間栄養学を身近に感じて頂き、まずはやってみようというきっかけになれば幸いです。」とのメッセージも発信されていました。

閉会挨拶 フーズ・ヘルスケア オープンイノベーションセンター(本セミナーを共催)

最後に、本セミナーを共催した公益財団法人静岡県産業振興財団フーズ・ヘルスケア オープンイノベーションセンターの望月センター長より、同センターの御紹介と閉会の御挨拶をいただきました。

閉会挨拶 フーズ・ヘルスケア オープンイノベーションセンター

ご参加いただき、ありがとうございました。

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