2020.10.21

レポート

海洋由来乳酸菌を用いた豆乳ヨーグルトを開発!

沼津工業技術支援センターで豆乳ヨーグルトを開発
~MaOIプロジェクトのシーズ創出研究成果~

このほど静岡県工業技術研究所沼津工業技術支援センターでは、鰹の腸管から分離した2種類の乳酸菌(SUG-0215及びM139)を使用した豆乳ヨーグルトを開発しました。

研究成果

  • 市販の豆乳にSUG-0215及びM139を用いて豆乳ヨーグルトを作製しました(図1、2)。
  • 疲労回復や筋肉増強等に効果があるとされるオルニチンが、発酵前の豆乳と発酵後のホエーを比較するとSUG-0215で50倍、M139で100倍に増加しました。リラックス効果や抗酸化作用があるとされるGABAは発酵によって損なわれないことがわかりました。
  • 2種類の豆乳ヨーグルトは有機酸やアミノ酸組成が大きく異なるため、香味の印象も異なります。
  • アレルギー物質であるヒスタミンは増加しませんでした。

図1 発酵後の豆乳ヨーグルト(左:SUG-0215、右:M139)
図2 発酵後、水分を切った豆乳ヨーグルト

今後の計画

県内企業に向けて提案を行い、現在商品化を検討中です。
本研究成果は、海洋由来乳酸菌の利用方法のひとつとして新成長戦略研究「マリンバイオ産業振興のための、海洋由来微生物を活用した新たな食品開発」(令和2年度~4年度)に活用します。

なお本研究は、平成31年度内閣府地方創生推進交付金から助成を受けて実施しました。