2022/04/18
Techno-Ocean 2021 に参加しました

2021年12月9日―12月11日、神戸国際展示場で開催されたTechno-Ocean 2021に参加しました。Techno-Oceanは1986年より30年以上の歴史を持つ海洋の科学技術に関する国際コンベンションです。


Techno-Ocean 2021ではさまざまなセッションが開かれ、そこでは海洋開発における最新のトピックが第一線で活躍されている方々によって紹介されていました。セッションの一例をご紹介しますと、自立型海中ロボットを使った海洋資源開発、特に独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の深海での鉱脈探索の事例はその高い技術とプロジェクトの壮大さに圧倒されました。また、海面養殖のセッションでは飼料、種苗資源や海域環境の持続可能性、養殖業に携わる人材の確保などの話題に加えて、DX技術導入による陸上からのモニタリングおよび養殖場の自動制御システムの開発事例が紹介されており、海面養殖における工場のように発展していくことを実感できました。カーボンニュートラルのセッションでは、船舶や港湾施設において、CO2を排出しない燃料の選択、燃費向上に向けたエンジンや船舶自体の設計の工夫、動力源として電気や水素の利用などについての研究事例が紹介されました。また、研究のみならず港湾施設を利用した実証試験も次々と実施されていおり、今や海洋に関わるあらゆる開発においてカーボンニュートラルは最も重要な要素の一つであることがわかりました。各セッション最後のパネルディスカッションでは今現在抱えている問題、克服しなければならない技術的な課題について、パネリストの間で意見交換が行われ、MaOI機構としても静岡の海洋産業の将来像を考える上で大変参考となる有意義なものでした。

Techno-Ocean 2021では展示会も同時に開催しており、57の事業者、研究機関、自治体が出展しておりました。多くのブースで各社の最先端技術の紹介を受けるとともに、技術者と親しく情報交換を行うことができました。またMaOI機構もブースを出展し、私達の活動内容を紹介いたしました。MaOI機構のブースに来られた多くの方が興味を持垂れていたのは、実証フィールドとしての静岡県の魅力。MaOI機構は開発中の海洋技術を試したいという企業様に静岡県内で実証フィールドを紹介してまいりました。実証フィールドの紹介は、常に静岡県や県内自治体と緊密な連携を心がけているMaOI機構だからこそできるサービスであり、今後も、MaOI機構の強みの一つとして海洋産業技術の発展に貢献していきたいと思います。また、Techno-Ocean 2021では多くの県外企業様とお知り合いになることができました。MaOI機構としては、このご縁を大切に、県外企業様と県内企業様のマッチングに活かしていきたいと思います。