三保サーモン陸上養殖IoT導入支援
三保サーモン陸上養殖におけるIoT導入し、養殖魚の育成環境の効率的な管理のみならず養殖魚に係るデータの蓄積と分析を通じ品質管理・品質向上について科学的観点から取り組める体制の構築を支援。当社の養殖事業におけるプロトタイプ形成と、”三保サーモン”といった地域発の新たな特産品の創出に貢献したもの。
静岡市清水区の三保地下海水を利用したサーモン陸上養殖場稼働に際し、IoT導入による養殖魚育成状況管理体制及び品質管理体制の構築に係る支援を実施。当社は養殖場の水質管理や給餌作業など養殖事業に付随する一般的な作業効率化のためのIoT導入と同時に、学術的な観点から養殖魚の育成状況を分析しサーモンの品質管理と品質向上について機動的に取り組める体制構築を模索していたもの。当機構としてはIoT導入が先行している農業分野の事例と技術を参考に、農業IoTに実績を持つ事業者とのマッチングを実現させ、また品質管理や品質改良についてデータ解析を行った上で当社が既に連携している養殖分野の専門家の見解を機動的に反映させる体制構築を図るのが効果的と考え、データ解析に精通する情報科学分野の専門家との引き合わせを実施。これらの関連事業者並びに専門家の効果的な連携が図れるよう事業遂行の体制構築について当機構で支援し、静岡県「海洋技術開発促進事業費補助金」の採択を実現したもの。
当社はレンタル業を主力事業としていることから、養殖分野については新規事業としての位置付けにあった。そのため新規事業を遂行するにあたり試行錯誤に奮闘する日々ではあったものの、上記の連携体制整備により各分野からの専門的な助言を適宜受けることが可能な事業遂行を当機構としても支援し、当社養殖事業のプロトタイプ構築に貢献できたもの。
また、当社サーモンは”三保サーモン”と名付けられ、全国の消費者へ届けられるのみならず、希少部位については当機構とも既に連携関係のある地元食品加工企業・旅館やホテルなどと連携しメニュー開発が今後進められるとのこと。当機構としては本件事業支援を通じて当社の新規事業運営に貢献できたのみならず、地域の新たな特産品を創出し地域経済の活性化にも貢献できたと考えている。