コーディネーター活動報告


2022/11/08

若山牧水と沼津の海


皆様、いかがお過ごしですか?

MaOI機構コーディネーターの木塚です。
私のブログ初回となる今回は、「幾山河超え去り行かば寂しさの~」の歌人:若山牧水の沼津の「海」に関した歌や紀行文のほんの一部を紹介します。

牧水記念館にて
牧水記念館にて

牧水は明治18年に宮崎県に生まれ大正9年沼津へ移住、昭和3年に当地で没しました。酒をこよなく愛し富士山や千本松原に魅せられた歌人として有名です。

「伊豆の国戸田の港ゆ船出(ふなで)すとはしなく見たれ富士の高嶺を」
「門ごとにだいだい熟れし海人が家の背戸にましろき冬の浪かな」
「冬さびし静浦の浜に打ち出でて仰げる富士は真白砂なり」
「大舟の䕃にならびてとまりせる小舟小舟に夕げむり立つ」

戸田や静浦、江の浦を詠んだ歌です。目をつむると鮮やかに情景が浮かびます。

また、随筆「駿河湾一帯の風光」では江の浦について詳しく書いています。要約すると

「江の浦一帯は深い海で、岸辺でも底の見えぬ青みを湛えている。遠州灘や伊豆七島あたりへ出かける鰹船が餌を求めによる所で、幾箇所となく自然の生簀があり無数の鰯が飼われている。」

鰯を飼っていたとは知りませんでした。今は内浦地区で盛んな鯵や鯛の養殖と縁があるのでしょうか。

寒くて長い夜の季節がやってきました。ここでの牧水珠玉の作品は

「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけれ」

併せて私の渾身の一首です。

「幾尋(いくひろ)の深さを誇る戸田の沖我らを導け豊かな幸に」

落日に向かう

当機構の助成事業を活用して沼津静浦地区では昨年度「ガンガゼの駆除と有効活用」の研究が行われました。さらに内浦地区では今年度から3年計画で「アジ養殖」に関するシーズ創出研究業務委託事業が始まりました。

牧水の愛した自然と人の営みをこれからも育てていきたいものです。

コーディネーター
木塚 直人
担当エリア:静岡県東部地区
専門分野:産学連携
    販路開拓
自己PR
沼津市在住のコーディネーターとして、MaOI機構の活動を県東部地区にも広げていきたいと考えています。 困りごとや実現したいアイデアがあったら是非お声がけください。
略歴
元静岡県庁職員です。市町財政を担当する部署の在籍期間が最も長く、創業支援などを担当した商工関係は通算6年です。様々な調整事は数多く経験しています。

2020年よりMaOIコーディネーター
1977年 大学卒業後に静岡県庁入庁。市町財政を担当する部署の在籍期間が最も長く、
    商工関係では創業支援などを担当。
2015年 県庁退職後、建設関係の一般社団法人を経て
2020年 MaOIコーディネーター

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